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【対談】井藤ノノハ役・清水香里さん × キャラクターデザイン・佐々木洋平さん「ノノハのこれまでと、これから」

清水香里さん「ノノハは私の一番の理想なんです!」

佐々木洋平さん「ノノハ役が清水さんで本当に良かったです」

 

 

2021年12月19日、「ファイ・ブレイン ~神のパズル」10周年を記念したライブ配信が開催され、大門カイト役・浅沼晋太郎さん、井藤ノノハ役・清水香里さん、キャラクターデザイン・佐々木洋平さんが登壇しました。

 そこで、【ファイ・ブレイン√学園ファンクラブ】運営は、開演前のお時間をいただいて、清水さんと佐々木さんにインタビューを敢行。お二人にとって「井藤ノノハ」というキャラクターがどのような存在なのか、企画当時のお話も交えつつたくさん語っていただきました。みんな、ノノハのことが大好きなんです!

 

「ノノハはみんなに嫌われないヒロインでいたい」

 

――「ファイ・ブレイン ~神のパズル」がTVアニメ放送10周年を迎えました。2019年11月に行ったファンイベント「Φ(ファイ)ミーティング」では、企画当初は「ノノハはお金持ちのお嬢様だった!?」という話も出たのですが、当初はどのようなキャラクターをイメージされていたのでしょうか?

 

佐々木洋平さん(以下、佐々木) 当初、古里尚丈プロデューサーからいただいたプロットを見て最初にイメージしたのは、主人公よりも背が高くて、サバサバしたお姉さんという人物像でした。

 ただ、当時の私は、女性キャラクターを描くことに苦手意識がありまして・・・(苦笑)。プロデューサーからなかなかOKが出ず、大変苦労したのを覚えています。そして、性格面はいったん置いておいて、まずはキャラクターの外観や髪型のバリエーションを多数提案した結果、現在のポニーテールのノノハが選ばれたのです。

 

清水香里さん(以下、清水) 前髪がないヒロインは珍しいなと思っていたのですが、そういう背景があったのですね! 10年経って初めて知りました。でも、いまのノノハのデザインでなければ、私の声がキャラクターのイメージと違って、私がノノハ役として選ばれなかったかも知れなかったですよね。そう思うと、やはり運命的な何かを感じます。

 

――ノノハは作中で、カイトのお目付きとしてカイトを追いかけて、パズルに夢中になるカイトたちを引き戻したり、でもカイトがピンチのときは助けになるシーンもあったりと、ヒロインとしてカイトの力になろうとする行動がとても印象的です。改めて、本作におけるノノハの位置づけについてどう思われていますか?

 

清水 当初、古里プロデューサーから言われたのは、「ノノハはみんなに嫌われないヒロインでいたい」ということでした。そして、台本を読んで私が感じたのは、可愛くてキラキラした王道ヒロインとは真逆の、みんなの「お母さん」という印象。「昭和のヒロインだな!」と真っ先に思いました(笑)。

 称号を持つ人達の中にいても、嫌われずに溶け込めて、みんなを守る。本当にお母さんのようですが、お母さん感が強すぎるとヒロインっぽくなくなるし、でも女っぽさを出すのは違うし・・・と、私自身、ノノハの立ち位置を毎回考えながら演技をしていました。女性からも愛されるキャラクターでいたかったですし。その点は難しかったですね。

 とくに後半は、「もはやルークがヒロインなのでは!?」とも思ったりしましたし・・・(笑)。

 

佐々木 私も清水さんと同じ印象です。ノノハは元気な女の子ですが、お母さんっぽいですよね。そして、きちんとお伝えするのは恥ずかしいですが、ノノハは清水さんの声のイメージがぴったりで、本当に清水さんで良かったと思っています。

 

清水 そう言っていただけるととても嬉しいです!ありがとうございます!

 

あのメンバーをまとめ上げるノノハはやっぱりすごい!

 

 

――ノノハは活発で明るく、面倒見も良くて優しいイメージもある一方で、芯が強くてくじけず、へこたれないという強いイメージもあります。清水さんはノノハを演じていく上で、ノノハから影響を受けた部分はありますか? また、ご自身とノノハが似ていると感じる部分や、共通点などはありますか?

 

清水 ノノハは喜怒哀楽を真っ直ぐに表現する子ですよね。へこたれずに追いかけて、自分の中に「正義」を持って突き進み、相手には気持ちでぶつかっていく。そして、相手を絶対に卑下したり、憎んだりしない。私もそういう人になりたいといつも思っています。ノノハは私の一番の理想なんです!

 ノノハのように表裏なく真っ直ぐでいることって、実は生きていく上でとても難しいことなんじゃないかなって。どうしても打算的になったり、素直な気持ちを伝えられなかったりすることもありますよね。そう思うと、私とノノハって似ている部分がないかもしれないですね(苦笑)。

 

――清水さんはプライベート面でもお母さんになられましたが、ご自身がお母さんになって初めて感じたノノハの一面などありますか?

 

清水 私はいま2歳の男の子がいるのですが、子供と接していると、どうしても怒ってしまいそうになることがあって。でもそんなとき、きっとノノハだったら子供をうまく諭せるし、全力でぶつかるんだろうなって。そこで怒りをぐっと飲みこんで、怒るよりまず「何でそうしたの?」「ママは叩かれて痛くて悲しいよ?」と子供を諭せるようにしてちゃんと解決するんだろうなって思います。

 子供は理屈が通じないですが、天才テラスのメンバーもみんな個性が強くて、少し大人である分言うことも聞かない。なんかちょっと似ていますよね?(笑) そんなメンバーたちをまとめ上げてみんなの心に入っていけるノノハはやっぱりすごいなぁと改めて感じます。

 

――これはお二人にお聞きしたいのですが、ズバリ、本作で一番好きなノノハのシーンはどこでしょうか?

 

清水 第2シリーズの第10話「パズルタイムが始まらない!」・第11話「ノノハだって解きたい!」で、天才テラスのメンバーたちが南の島に滞在する話があるのですが、みんなと一緒に来れず遅れてやってきたノノハが、泳いでみんなのところへ行くシーンですね!肩で息しながら、「着いた!」って(笑)。第1話でカイトを飛び蹴りしたのも衝撃的だったのですが、まさか一人で泳いで行くなんて、びっくりしました!

 

佐々木 私も全く同じシーンを思いつきました(笑)。第10話は、第1シリーズで監督を務めていた佐藤順一さんが絵コンテを担当していて、絵コンテの段階で大変面白かったのを覚えています。

 

清水 あの回は、ひとりパズルが解けないノノハが、カイトたちの力になろうとパズルの特訓をするのですが、珍しくノノハの内面にスポットが当たりましたね。パズルを解けないと、みんなの中に入れないかもしれない。たくさん悩んで葛藤するけど、でもちゃんと立ち直って。時には力技で解決しちゃうけど(笑) そこがノノハの愛すべきところだと思っています。

 いま思いましたが、私も割と力技で進めていく性格なので、そこはノノハとの共通点なのかもしれないですね(笑)。

 

カイトとノノハはお互いちゃんと想い合っている

 

――TVアニメ放送から10年。当時15歳だったノノハは25歳になっているわけですが、どのような女性に成長していると思いますか?

 

佐々木 髪型が気になりますね。25歳であのポニーテールはちょっとキツイかも?(笑)髪の毛を下ろして大人っぽくなっているかも知れませんね。

 

清水 きっと性格的なベースの部分は変わらないと思うのですが、仕事をしているなら、保育士や看護師など、人と接して、心で通じ合えるような仕事をしていてほしいなと思います。

 あとは、これは親心みたいなものですが、カイトとちゃんと幸せになっていてほしいですね! カイトとノノハは幼馴染みで、一緒にいるのが当たり前の存在ですが、でもノノハにとってカイトは大切な人。作中で恋愛描写はありませんが、ちゃんとお互い想い合っていると思うんです。それがちゃんと形になっていてほしいです。

 以前、どこかのイベントで浅沼晋太郎さんとも話したのですが、いつかカイトとノノハの子供の話を作ってほしいですね! カイトは世界中を飛び回って家にいないと思いますが・・・(苦笑)、ノノハは家を守りつつ、ときにはカイトに付いて行き、絶対に良いお母さんになっているのがイメージできますね。想像するだけでほっこりします。

 

佐々木 2人の子供かぁ・・・。髪型はどっちに似るのでしょうね。デザインや見た目が気になり始めてきました(笑)。

 

 

(PROFILE)

清水 香里(しみず・かおり)

6歳からドラマやCMを中心に子役として活動し、15歳で『serial experiments lain』の岩倉玲音役で声優デビュー。そのほか、アニメ『マリア様がみてる』(二条乃梨子)、『ななついろ★ドロップス』(八重野撫子)、『らき☆すた』(田村ひより)、『魔法少女リリカルなのは』(シグナム)など、多数出演。現在は、ナレーションを中心に、声優・リポーターや舞台など、多方面に活動を展開中。2019年に男児を出産、一児の母となる。

 

佐々木 洋平(ささき・ようへい)

1983年生まれ。アニメーター。アニメ『銀魂』シリーズで原画、作画監督を担当。「ファイ・ブレイン ~神のパズル」では初のキャラクターデザインを担当する。